ねじまき鳥クロニクル
いつか読もうと思っていた、村上春樹の長編小説の傑作。
読み応えのある長い本を読みたい気分だったので、正に最適な作品。
読み出すと止まらない。
1冊読み終わって分厚い2冊が残っていると安心感さえ生まれる。
登場人物たちが語る過去と現在と夢の世界が年代記的に絡み合う。(クロニクル=年代記)
そして絡み合う人やモノたちの「関係」が絶妙。
読み手の想像力を刺激する。
暴力の象徴として第二次世界大戦の話しが語られるが、描写がすごい。
満州、モンゴル、ノモンハン、シベリアなど、予備知識の少ない大陸側の話しが多いので、無知による衝撃度も高かった。
闇のメタファーとして、さらに作品のキーとして、井戸を使っているのも興味深い。
結末を含め、作品全体の「曖昧さ」は心地良い感じ。
彼の他作品でわけがわからないと思った人も、本作はなんとかなるレベルだと思う。
感じ方には個人差があり、「慣れ」もあるので一概には言えないが。
ともあれ代表作だけあって、読み応えは村上作品の中でもトップクラス。

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